著者
佐々木武彦
雑誌
宮城県古川農業試験場研究報告
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-17, 1994
被引用文献数
1
著者
佐々木 武彦 阿部 眞三 松永 和久 岡本 栄治 永野 邦明 丹野 耕一 千葉 芳則 狩野 篤 植松 克彦
出版者
宮城県古川農業試験場
雑誌
宮城県古川農業試験場研究報告 (ISSN:09172904)
巻号頁・発行日
no.2, pp.1-17, 1994-03

宮城県古川農業試験場において、コシヒカリと初星の交配組合せから粳種の耐倒伏性極強・食味極良の新品種「ひとめぼれを育成した。本品種は東北中南部では中生の晩で、草型は偏穂数型である。耐倒伏性はやや弱、いもち病真性抵抗性推定遺伝子型はPi-i型で、圃場抵抗性は葉いもちにはやや弱、穂いもちには中、障害型耐冷性は極強である。玄米品質、食味は極めて良好でササニシキに優る。適地は東北地方中南部の平坦部、関東以西の早期栽培地帯及び温暖地、暖地の高冷地である。1991年に岩手、宮城、福島の各県で奨励品種に採用され、1992年には千葉、茨城、栃木、群馬、山梨、静岡、大分の各県で、1993年には鳥取県でそれぞれ奨励品種に採用された。
著者
遠藤 貴司 永野 邦明 佐々木 都彦 千葉 文弥 我妻 謙介 早坂 浩志 佐伯 研一 佐藤 浩子 酒井 球絵 中込 佑介
出版者
宮城県古川農業試験場
雑誌
宮城県古川農業試験場研究報告 (ISSN:09172904)
巻号頁・発行日
no.13, pp.19-44, 2018-03

「だて正夢」は,「東北189号」(のちの「げんきまる」)を母,北海道の「おぼろづき」由来の低アミロース遺伝子Wx1-1を保有する中生の「東1126」を父として交配し,その後代より育成した良食味の中生水稲粳品種である。宮城県では,中生に属し,稈長は「ひとめぼれ」とほぼ同じで,稈長はやや長く,穂数は少なく,草型は中間型,耐冷性が"強",いもち病真性抵抗性遺伝子型はPibと推定され,いもち病ほ場抵抗性は,葉いもち,穂いもちともに"不明"である。「ひとめぼれ」と比べて,収量性は並から劣り,玄米品質は優れ,玄米の大きさは小さく,千粒重は約20gと軽い。耐倒伏性は"やや強",穂発芽性は"やや難",ふ先色は"白"である。精白米のアミロース含有率は約10%で,食味は粘りが強く良好で,冷めても食味の低下が少ない。栽培適地は,東北中部以南である。