- 著者
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越川 兼行
安田 雅晴
後藤 大輔
鈴木 滋雄
石川 誠治
- 出版者
- 岐阜県農業技術センター
- 雑誌
- 岐阜県農業技術センター研究報告 (ISSN:18829104)
- 巻号頁・発行日
- no.7, pp.23-29, 2007-03
岐阜県における夏秋イチゴは、奥美濃及び飛騨の冬期に豪雪で知られる地域で栽培されている。土耕栽培は作業がつらく、高設ベンチ導入の希望があるが、雪害によって高設ベンチが倒壊することが予想される。そこで、高設ベンチ「岐阜県方式」を改良した可搬式高設ベンチを開発し、郡上市高鷲町(標高600m)の現地で栽培試験を行った。長さ2mを栽培槽の1ユニットとして連続して設置し、栽培槽を支える水平直管をS字フックで支柱と簡便に着脱できるようにした。冬期には垂直な支柱のみとなる。1ユニットの重量は培地無しの状態で5kg、栽培状態では約25kgである。培地はヤシ殻単体で株当たり培地量は1リットルである。EC濃度は0.5~0.6dS/m程度、給液回数は4~6回/日、排液率が20~40%となるよう管理する。培地温は夏期でも20℃を下回ることもあり、土耕栽培の最低地温の23℃より低くイチゴの根の生育適温に近く経過し、17年度の収量は2,880kg/10aとであった。