著者
石戸谷 重之 遠嶋 康徳 坪井 一寛 後藤 大輔 丹羽 洋介 村山 昌平 田口 彰一 松枝 秀和 森本 真司
出版者
国立研究開発法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

大気中アルゴン濃度は海水温変動に起因してごく僅かに変動するため、高精度観測から広域平均の海洋貯熱量変動の情報が得られると期待される。本研究では開発した大気中アルゴン、酸素および二酸化炭素濃度等の高精度同時観測装置を用いて、つくば市における連続観測と、落石岬、高山市、波照間島、南鳥島および昭和基地において保存容器に採取した試料の分析により大気中アルゴン濃度の広域観測を行なった。各サイトで観測されたアルゴン濃度は夏季に極大値を示す明瞭な季節変動を示し、比較的長期の観測結果が得られているつくば市および波照間島のアルゴン濃度には、海洋観測に基づく全球の海洋貯熱量の変動と相関した年々変動が見られた。
著者
越川 兼行 安田 雅晴 後藤 大輔 鈴木 滋雄 石川 誠治
出版者
岐阜県農業技術センター
雑誌
岐阜県農業技術センター研究報告 (ISSN:18829104)
巻号頁・発行日
no.7, pp.23-29, 2007-03

岐阜県における夏秋イチゴは、奥美濃及び飛騨の冬期に豪雪で知られる地域で栽培されている。土耕栽培は作業がつらく、高設ベンチ導入の希望があるが、雪害によって高設ベンチが倒壊することが予想される。そこで、高設ベンチ「岐阜県方式」を改良した可搬式高設ベンチを開発し、郡上市高鷲町(標高600m)の現地で栽培試験を行った。長さ2mを栽培槽の1ユニットとして連続して設置し、栽培槽を支える水平直管をS字フックで支柱と簡便に着脱できるようにした。冬期には垂直な支柱のみとなる。1ユニットの重量は培地無しの状態で5kg、栽培状態では約25kgである。培地はヤシ殻単体で株当たり培地量は1リットルである。EC濃度は0.5~0.6dS/m程度、給液回数は4~6回/日、排液率が20~40%となるよう管理する。培地温は夏期でも20℃を下回ることもあり、土耕栽培の最低地温の23℃より低くイチゴの根の生育適温に近く経過し、17年度の収量は2,880kg/10aとであった。