著者
松平 和也
出版者
一般社団法人 情報システム学会
雑誌
情報システム学会 全国大会論文集 第2回全国大会・研究発表大会論文集 (ISSN:24339318)
巻号頁・発行日
pp.7-04, 2006 (Released:2021-01-04)

今情報システム部門は役割を見失っている。発足以来電算課から情報システム部門へとすくすく育ったが経営環境の急変に付いて行けずに旧来の機能を墨守しているに過ぎない。戦略情報システム子会社ともてはやされて分社したら、数年を経ず電算メーカに売却されてしまったなどという例もある。コストカット対象部門になって久しい。 情報の語源は敵情報知からきたという。この語源が示唆することは、この部門の本質的機能は経営者に敵、即ち競争相手および潜在的競合の情報を報告知らせることではなかったか。軍組織ではこの役割は情報参謀と言っていた。CIOはこの参謀達の主任である。本論文ではダブルキャストのCIO制と配下の参謀組織を文字通りSTAFFとして再編成して持つ新しい役割機能を提案するものである。
著者
冨永 章
出版者
一般社団法人 情報システム学会
雑誌
情報システム学会 全国大会論文集 第2回全国大会・研究発表大会論文集 (ISSN:24339318)
巻号頁・発行日
pp.7-01, 2006 (Released:2021-01-04)

ソフトウェア規模の増大に伴い,ちょっとした間違い(グリッチ)が大事故に繋がるリスクが高まっている。組込み分野の欠陥は意外な結果となり目立ち易い。しかし,大企業の情報システムはもっと複雑な場合が多く,また機器のように比較的閉じた世界にはない。ソフトウェアの複雑化はグリッチを招き,社会問題ともなり得る。設計までの考慮漏れの場合はテストもされないため,防止策の立案は容易ではない。保険制度等はあるが,予防ではなく賠償策である。本稿ではグリッチの予防に必要な事を整理し,最近のプロジェクトで効果のあった策を示す。