著者
司 化 川西 直 森川 博之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処学会研究報告, ユビキタスコンピューティングシステム研究会 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
pp.159-166, 2007
被引用文献数
1

認知症患者は,「髭を剃る」,「お茶を入れる」などの日常生活動作を遂行する際に,次の手順でどの行動をするべきか忘れやすいため,専門介護者による介護を必要とする.だが,高齢化の進展に伴う認知症患者の急増に対し,専門介護者や介護施設のような介護資源の比較的な不足のため,認知症介護の介護負担が社会的な問題になりつうある.このような状況を背景とし,認知症介護を支援するコンテキストアウェアコンピューティング技術の応用が注目されている.我々は,認知症患者の日常生活動作を支援するシステムCoReDA(Context-aware Reminding System for Daily Activities)を提案する.被介護者の日常生活動作を支援するため,CoReDAはまず,無線センサノードを用いて被介護者の日常生活動作における道具使用情報を取得する.取得した情報に基づき,CoReDAはTD(λ)Q-Learningを用いて,被介護者の習慣や嗜好を考慮した,必要最小限の指示を計画・提供する.