著者
佐藤 圭 関 良明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SPT, セキュリティ心理学とトラスト
巻号頁・発行日
vol.2015, no.15, pp.1-6, 2015-05-07

現在日本では観光地の混雑が社会的に大きな問題となりつつある.観光地の混雑による観光客の時間的損失や疲労度は観光の質に大きく影響を与えるものである.適切な混雑状況を提供することによって,最適な観光地の選択を支援し観光の質を高めることができる.そこで,観光客の利便性向上を目指して,混雑状況を適切に分析するシステムの実現を目指している.そのためには,混雑状況を簡便に分析する手段を確立する必要がある.本稿では,その手段の一つとして Twitter の即時性とデータ量に着目し,ツイート内の位置情報に関するキーワードから混雑状況の予測を行う予備実験を行い,その有効性を考察する.
著者
木下 奈々恵 小早川 健 松井 淳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SPT, セキュリティ心理学とトラスト
巻号頁・発行日
vol.2015, no.5, pp.1-6, 2015-05-07

テレビ番組の評判分析では,ツイッターに寄せられる番組に対するツイートを生かす事が近年制作の現場で求められており,とりわけ 「何が」 評価されたのかを正確に抽出し番組の評判分析に用いる事が信頼性の高い分析に不可欠となっている.毎日膨大な量の番組に対するツイートを人手で仕分けるのには限界があり現実的ではない.そのため,意見対象を多く抽出するための普遍性を持った抽出手法が求められている.そこで,本研究では番組に対する意見が述べられているツイートからの意見対象抽出をタスクとする.ここでの意見対象とは番組内容に関連した名詞のこととし,それらを多く抽出する目的で,過去時制を伴う評価語に着目した意見対象抽出手法を提案する.番組内容に関連した名詞の抽出数について,1) 評価語の時制を考慮せず,評価語を含む全てのツイートに着目した手法 2) 現在・未来時制を伴う評価語を含むツイートのみに着目した手法の 2 つの異なる手法との比較実験を行い,提案手法の有効性を明らかにする.
著者
桑原 周 金井 秀明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SPT, セキュリティ心理学とトラスト
巻号頁・発行日
vol.2015, no.17, pp.1-8, 2015-05-07

本稿では都市部での駐輪管理を対象に,タブレットやスマートフォンの携帯端末を用いた追跡情報の告知システムを提案する.従来では駐輪 1台ごとに駐輪履歴の紐付けを行うことは困難であり,駐輪規範の改善には強制撤去などの即時的な手法を用いる事が主であった.そこで,駐輪場での放置駐輪自転車の行動履歴情報を,携帯端末内に登録する追跡情報システムを構築した.このシステムを活用し,駐輪行動履歴の個別告知を実施し,その駐輪規範の改善効果を測定した.その結果,監視情報の告知前後の駐輪状況を比較したところ,監視情報の告知後 6 週間後において放置駐輪が 5 割ほど減少していることが確認され,質問紙調査を実施したところ,システムの対象ユーザも規範の改善を実感している事実が明らかになった.この知見に基づいて,監視情報が与える社会的ジレンマ状況下の行動規範改善について検討し,本稿で報告する.