- 著者
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石田 さらみ
湯淺 高志
高橋 陽介
- 出版者
- 日本植物生理学会
- 雑誌
- 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
- 巻号頁・発行日
- pp.032, 2005-03-24 (Released:2006-01-11)
RSGはジベレリン(GA)内生量調節に関与するbZIP型転写活性化因子である。植物体においてその機能を阻害するとGA内生量が著しく低下し矮化形質を示す。これまでの解析により、1)真核生物に広く保存された制御因子、14-3-3タンパク質とリン酸化された114番目のセリン残基(S114)を介して相互作用すること、2)14-3-3タンパク質はRSGと結合するとRSGの核局在を阻害すること、3)RSGは14-3-3により細胞質に静的に拘束されているのではなく、核-細胞質間を高速にシャトルしていること、4)GA欠乏によりRSGは核に輸送され、GA刺激により核外に排出されること、5)この過程にタンパク質の分解は伴わないこと等を明らかとしてきた。GA刺激を受容しても14-3-3タンパク質と結合できない変異体RSGは核外に排出されないことから、GAによるRSGの細胞内局在変化には14-3-3タンパク質が関与することが示唆されている。この結果から、GA刺激によりRSGのS114のリン酸化状態が変化すると推測された。これを実証するため、S114がリン酸化されたRSGを特異的に認識する抗体を作成した。この抗体は、非リン酸化RSGとは交差しない。この抗体を使った解析の結果、GA内生量上昇により核外へ輸送される過程において、RSGのS114のリン酸化が経時的に亢進することが明らかとなった。