出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1210, pp.162-165, 2003-09-29

その男は「カネの話か」と一瞬、顔をしかめたが、意外にあっさりと話し始めた。自民党大物議員の元秘書。自身、金庫番だったと語る人物である。 「10年前頃までは、族議員は官僚にすごいことをやらせたものだ。建設族ならゼネコン(総合建設会社)、厚生族は薬品メーカー、という具合に所管官庁の官僚を通じてパーティー券をばらまく。
著者
武田 徹
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1588, pp.80-83, 2011-04-25

東日本大震災が起きたのは、成田国際空港からトルコ航空機で離陸したわずか27分後のことだった。事態を知ったのは、イスタンブールに到着してからだった。以来、ホテルではネット情報を追い、テレビで映像を見続けた。衝撃を受けたのは、福島第1原発1号機の水素爆発だ。日本の安全安心が吹き飛んだ 原子炉建屋が吹き飛ぶ様子を見ることになるとはーー。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1504, pp.98-100, 2009-08-24

「絞れるボトル」——。今年5月に日本コカ・コーラが発売したミネラルウオーター「い・ろ・は・す」のウリは、飲み終わった後、まるで雑巾のように絞ることのできるペットボトルだ。ボトルの厚さを従来品より約4割薄くすることで、簡単に潰せるようになった。 「500ミリリットルのペットボトル容器で国内最軽量を目指したら、紙くずみたいに潰せるものができた」。
著者
鈴木 信行
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1100, pp.171-174, 2001-07-16

現場の一部で解約前提の契約なるものが発生、解約金が財務を圧迫。破産直後には自殺まで考えた。9カ月を経た今、破産の全真相を語る。 エステティックサロンの「エステdeミロード」を全国展開してきたアール・ビー・エムは、昨年10月16日に自己破産の申請をしました。当店のお客様や取引先の方々には、大変なご迷惑をおかけし、この場を借りてお詫びいたします。
著者
平尾 誠二 玉塚 元一
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1273, pp.6-11, 2005-01-03

玉塚 10対6で慶応義塾大学が負けたのですが、当時の同志社大学はすごかった。平尾がいて、大八木(淳史・元日本代表)、土田(雅人・サントリーラグビー部前監督)がいて。ドリームチームだもん。 平尾 何、言うてるの。確かに、慶応戦は楽に勝てると思っていた節もあった。下馬評もそうだったし。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1388, pp.70-73, 2007-04-23

今年3月下旬、あるニュースが製造業関係者に衝撃を与えた。東芝の子会社で照明器具メーカーの東芝ライテック(東京都品川区)が下請代金支払遅延等防止法(下請法)に違反したとして、中小企業庁が公正取引委員会に対し、同社の処分などを求めたのだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1327, pp.116-119, 2006-02-06

「なぜ、世界のクロサワが…」。映画界にとって、それほど黒澤の功績は輝いていた。戦後間もない50年に公開された「羅生門」は、ベネチア国際映画祭でグランプリを獲得している。日本人監督として、世界の主要映画祭での初受賞だった。 その黒澤は、厳冬の夜、自らの体にカミソリを突きつけた。21カ所の傷跡のうち、1つは深く肉を裂き、頸動脈ぎりぎりの所まで達していた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1193, pp.48-54, 2003-05-26

これほど激しく動き回るCEO(最高経営責任者)はほかに見たことがない。壇上から駆け下りて会場の中央に進んだかと思うと、きびすを返して最前列の席から来場者に語りかける。 米ネットワーク機器大手のシスコシステムズが4月中旬、米ラスベガスに販売代理店を集めて開いた世界会議。
著者
大賀 典雄 池田 卓夫
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1121, pp.118-120, 2001-12-17

11月7日、北京国際音楽祭の会場となったコンサートホール「保利劇場」。自らが会長兼理事長を務める東京フィルハーモニー交響楽団を指揮するため、小型機を自ら操縦して現地入りした大賀典雄は、チャイコフスキーの交響曲第5番第2楽章を指揮中に突然、倒れた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1034, pp.80-83, 2000-03-27

97年に起きた金融危機は「銀行は潰さない」という不文律の放棄だった。多数の命を犠牲にしたこの金融変革は、今もまだ途上にある。 整理券が配られるほど、ぎっしりと埋まった傍聴席には、重苦しい雰囲気が漂っていた。 1999年11月19日午後1時15分。東京地方裁判所の103号法廷にスーツ姿の3人の男が入廷し、狭い被告人席に腰かけた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1549, pp.24-29, 2010-07-12

コナンドラム(conundrum)という言葉がある。人をけむに巻くような表現を好むアラン・グリーンスパン前米連邦準備理事会(FRB)議長が2005年2月の議会証言で登場させ、金融の世界では一躍、流行語になった。 当時、米国は2001年のIT(情報技術)バブル崩壊を乗り越え、6年余りに及ぶ景気回復期の真っただ中にあった。
著者
吉川 康長
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1630, pp.52-54, 2012-02-27

昨年12月28日、東京証券取引所は住宅用床材などを手がける永大産業を第2部から第1部銘柄へと指定した。同社が会社更生法の適用を申請して「戦後最大級の倒産」に至ったのは1978年2月のこと。33年ぶりの東証1部復帰となった。 戦後、ベニヤ板製造で創業し、復興需要を取り込み急成長、その後は建材から住宅販売に乗り出した。
著者
齋藤 宏 井上 裕
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1324, pp.86-88, 2006-01-16

問 2005年、産業界を席巻したM&A(企業の合併・買収)ブームの中で、楽天とTBSの統合問題がとりわけ注目されました。楽天が統合提案をいったん取り下げ、今年3月末までに改めて業務提携交渉を進めることで合意した舞台裏で、齋藤さんは仲介役を引き受けたわけですが、火中の栗を拾う心境だったのではないですか。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1750, pp.32-35, 2014-07-21

日本を代表する企業群の分布はどうか。一見して分かる通り、まだ半分近くの企業が「外国人投資家が求める最低ラインの水準8%を下回っている」(野村証券金融経済研究所の西山賢吾氏)状態だ。ROEが8%を下回る企業は、東芝や武田薬品工業など、グローバル展…
著者
小笠原啓
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1480, pp.106-108, 2009-03-02
被引用文献数
1

こぐ力をモーターで補助する電動アシスト自転車の売れ行きが好調だ。業界団体のまとめによると、2008年の国内出荷台数は31万5663台。昨年初めて排気量50cc以下の原付きバイクを台数ベースで上回った。 今年はさらなる普及が見込まれる。キーワードは「新基準対応」。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1655, pp.36-39, 2012-08-27

3年前、黒人系の混血人種であるカルロスさんは南部アフリカのモザンビークの地に、「自分の原点を求めて」やってきた。59歳、成功を収めた農地と家族を故郷のブラジルに残し、モザンビーク北部の街リシンガの郊外で、第2の人生を歩み始めた。 雇われ農場主として、1000ヘクタールの農地と、48人の現地人を従業員に抱える、モザンビークでも指折りの大規模農業を営む。
著者
松本 昌親
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1509, pp.180-183, 2009-09-28

隣の大阪府河内長野市に合併を申し入れたのは今から2年前の2007年のことです。もはや自治体として単独で存続するのは難しいと判断しました。 村は過疎化が止まらず、人口は約6500人まで落ち込んでいます。国や大阪府からの交付金や支出金に頼らない、村の税収からなる自主財源は総収入の約25%しかありません。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1543, pp.112-115, 2010-05-31

鮎川誠二さん(仮名)は2009年春、妻に電話でそう言い残し、勤務先の工場の屋上から身を投げた。36回目の誕生日はすぐ目の前だった。 大学卒業後、大手メーカーA社にエンジニアとして就職し、担当部署で頭角を現していた鮎川さん。妻と2人の子供との家族関係も良好そのものだった。 転機は、アットホームな雰囲気があったA社とは社風が異なるB社との合併だった。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1570, pp.106-108, 2010-12-13

1943年中国上海生まれ。61年宮城県気仙沼水産高校を卒業後、家業である牡蠣養殖を継ぐ。89年、「牡蠣の森を慕う会」を設立。地元の漁師たちとともに植林を始める。海と森の関係や漁師による植林活動を書いた子供向けの著書、『漁師さんの森づくり』が2001年小学館児童出版文化賞受賞。2005年から京都大学フィールド科学教育研究センター社会連携教授も務める。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1757, pp.36-39, 2014-09-15

中国版新幹線「和諧号」で上海市の虹橋駅から15分足らず。昆山南駅で降り、クルマで10分ほどで昆山市の市街地に着く。ここに8月、中国のロボット技術を誇る「ロボットレストラン」が開業したと知り、足を運んだ。 場所は市内随一の大型家電量販店の一角。