著者
石井 満
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 33.16 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.61-64, 2009-03-17 (Released:2017-09-20)
参考文献数
12

歌謡番組の映像表現は,歌手の表情を随所に提示しつつ,技法を駆使した豊富なカメラワークによる変化が特徴とされる.これらは,歌手の表情を提示することで視聴者の欲望を満たすことと,印象的な撮影技法によって興味を持たせることが目的である.このような紋切り型の表現が多く行われている中で,日本に独特とされる流行歌の上演慣行に基づいたユニークな映像表現も一部で行われてきた.本稿では,これらの表現事例を分析し,カメラワークによって変化する歌唱者の表象について考察した.