著者
富川 道彦 尾田 政臣
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 33.17 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2009-03-18 (Released:2017-09-20)
参考文献数
8

動く観察対象に心があると感じる心的帰属の研究や,感情の言語表現を支えるイメージスキーマなどの研究から,動きと感情には何らかの関係があると考えられている。本研究では,単純な小円図形の,上下,往復,回転といった12種類の動きについて,実験参加者が対象をどのような感情と推定するか実験を行った。その結果,図形の動きに応じて共通する感情を推定することが明らかになった。これらの知見は,感情表現をインタフェースへ実装する上で有用であろう。
著者
林原 理恵 尾田 政臣
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 33.17 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.5-8, 2009-03-18 (Released:2017-09-20)
参考文献数
5

本研究では和音進行の複雑さが快感情,好悪,情動に与える影響を調べた.長調・短調について複雑さの異なる3種の和音進行を12回繰り返し聞かせ,11種の評定項目について評価させた.1回目の聴取後の評定では複雑さが低いものがもっとも快感情が高かった.しかし,これを繰り返し聴取すると複雑さが高い条件でも評定値が上昇し,その差がなくなった.「悲しい」「楽しい」などの他の情動については複雑さの高低には影響されないもの,複雑さが高くなるにつれて長調においてのみ評定値が減少するものなど,情動の種別によって異なる結果を示すことが明らかになった.