著者
高橋 佳代 鈴木 和美 三枝 正彦
出版者
東北大学
雑誌
複合生態フィールド教育研究センター報告
巻号頁・発行日
vol.22, pp.9-13, 2006-12

中山間地におけるラビットアイブルーベリー栽培について検討した。その結果,ラビットアイブルーベリーは初期生育が緩慢であるものの,成木となる7年目にはハイブッシュブルーベリーよりも樹高は高くなった。また,キャラウェイ,ブライトブルー,ティフブルーは,ハイブッシュブルーベリーに劣らない収量を得た。しかし,ラビットアイブルーベリー全般的に見ると,果実収量性は現在の状態では冬枯れの年があり経済的ではないので,中山間地に導入するには品種を選択する必要がある。一方,いずれの品種も花芽の着生,開花は充分に行われているので,結実を促進するために人工授粉を行ったところ,多くの品種で結実率は向上し,果実収量を上げるのに有効であった。また,緑枝挿しを検討したところ,ラビットアイブルーベリーのいずれの品種においても,ハイブッシュブルーベリーよりも発根率は高く,緑枝挿しによる挿し木繁殖は有用なことが明らかとなった。
著者
山本 理恵 森川 クラウジオ健治 三枝 正彦
出版者
東北大学
雑誌
複合生態フィールド教育研究センター報告
巻号頁・発行日
vol.22, pp.1-4, 2006-12

遺伝子組み換え植物である,グリホサート耐性遺伝子組換えダイズ(Glicine max)(モンサント社のT. MON2)を用いて遺伝子拡散と土壌微生物相への影響について検討した。2004年の圃場試験では非組換えダイズとしてタンレイを用いて距離80cmまで0.115%の確率で,2005年の圃場試験では非組換えダイズとしてタンレイ,スズユタカを用いてタンレイでのみ距離140cmまで0.018%の確率で花粉の飛散による遺伝子拡散が認められた。遺伝子組換えダイズの土壌微生物相への影響は希釈培養法で検討した。細菌一般,糸状菌,放線菌数において非遺伝子組換えダイズと組換えダイズの間で有意な差は認められなかった。