著者
吉岡 範武
出版者
鎌倉女子大学
雑誌
鎌倉女子大学紀要 = The Journal of Kamakura Women’s University (ISSN:09199780)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.29-45, 2019-01

本研究はエディプス的テーマに焦点を定め、関連する先行研究も踏まえながら、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』というテキストに現れる無意識の諸相について論じる。まず、父フョードルと息子ドミートリイが女性と金をめぐり争うドラマのレベルと、イワンとアリョーシャが神と正義をテーマに議論する形而上的レベルを措定した上で、ドラマレベル、形而上学レベルでの「parricide」をめぐる登場人物たちの隠れた欲望に光をあてる。その際、必要に応じて、十九世紀ロシア社会の背景と近代ヨーロッパとの比較対照も視野にいれる。
著者
橋本 吉貴
出版者
鎌倉女子大学
雑誌
鎌倉女子大学紀要 = The Journal of Kamakura Women’s University (ISSN:09199780)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.47-57, 2019-01

本研究では、算数・数学と音楽に関連した先行研究や書物を通して、どのようなことが論じられているのかを明らかにするとともに、算数・数学と音楽が、どのような場面で活かされているのか考察した。 その結果、ピタゴラス音律や平均律等が算数・数学と深く関連していることや、音符の計算やフレーズの読み取り、リズムの変化等について、トピック教材として扱うことが可能であることが明らかになった。 今後の課題は、学生自身が算数・数学に興味を広げて指導できるように、ピタゴラス音律などの追体験を通して、算数・数学と音楽との関連性について実感できるようにすること。また、算数・数学と音楽以外の教科との関連で考察を行うことである。