著者
野口 和恵
出版者
香川生物学会
雑誌
香川生物 = Bulletin of the Biological Society of Kagawa (ISSN:02876531)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.27-32, 2000-05-01

大阪南港において越冬期(1998年11月21日~1999年2月22日)のトラフズクAsio otusのペリット143個を採集し, 食性の分析を行った。ペリットには哺乳類齧歯目ネズミ科ハツカネズミMus musculus, クマネズミRattus rattus, ドブネズミR.norvegicusと鳥類3種, および昆虫類直翅目エンマコオロギGreyllus emma, 半翅目シラホシカメムシ属Eysarcoris sp.の1種, および鞘翅目ゴミムシダマシ科の1種が含まれていた。餌動物218個体の中で最も数が多かったのはハツカネズミ(82.6%)であり, 鳥類(9.6%), クマネズミ属(7.8%)が続く。この種類構成は, 調査地の関係において小動物相が乏しいことと関係している結果と考えられた。しかし, これまで報告されたトラフズクの食性は小哺乳類を主体としており, 同様な現象が今回の越冬期の埋め立て地においてもみられたといえる。また, ハツカネズミを上顎第1~3臼歯の摩耗によって令査定を行い, 1998年に生まれた個体が多いことが推測された。
著者
永井 勝也
出版者
香川生物学会
雑誌
香川生物 = Bulletin of the Biological Society of Kagawa (ISSN:02876531)
巻号頁・発行日
no.1, pp.10-13, 1953-12-01

水耕法により培養したソラマメの根を2・4-Dで処理し, その影響を調べたのである. 植物生長素としての2・4-Dはこの実験範囲内では0.00001%より高濃度では生長抑制方向に働き, 0.00001%より低濃度では促進作用して働く, そして2.4-Dが高濃度の場合には根端細胞に傷害を起さすと共に茎の基部に異常裂開を起さして枯死に至らしめる. 0.00001%程度では根端の柔組織細胞に異常分裂さし肥大現象を起さす為, 根の作用が減退し生長が抑制されるのである. そして2・4-Dの作用が減退すると又正常な生長を続けるのである. 然しながらこの実験を今一度同一条件下で検定する必要があり, 他の?科植物についても実験を行わねばならないであろう. この実験は野口先生の御指導の下に行つた深く感謝の意を表する. なお有益な御助言を賜つた小野, 矢崎両先生に衷心より謝意を申し上げる。