著者
大田 由紀夫 Ota Yukio
出版者
熊本大学
雑誌
13~14世紀の琉球と福建
巻号頁・発行日
pp.201-218, 2009-03-31

曹・梁らの研究は、宋元期の「琉球」=台湾と捉える見解が優勢を占める現状のなか、乏しい関連史料の詳細な検討を通して、通説的理解では説明困難な要素が当時の「琉球」認識に含まれていたことを示唆する貴重なものである。本稿は、これらの先行研究の成果を踏まえ、13・14世紀に記された諸史料より窺える「琉球」認識について考察する。