著者
新井 寧子 西田 素子 上田 範子 石井 香澄
出版者
東京女子医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

申請者新井は、半規管遮断前後のサル温度眼振の三次元記録より、温度眼振には、対流とは異なったしかし重力に依存する成分の存在を推察した。そこでこれらの現象を明らかにする目的で、本研究プロジェクトを立案した。ニューヨーク大学マウントサイナイ医療センターとの共同研究として、短期間の実験設定およびインターネットを介したその後の持続的交流により、カニクイザルの温度眼振を分析した。左右の全半規管を外科的に遮断されたサルの温度眼振と頭位との関係を調べた結果、管の遮断によっても術前に匹敵する温度眼振が出現すること、この眼振は重力方向に従い変化すること、それらは、半規管神経終末への温度の影響のみでは説明不能なことがわかった。そこで(1)温度変化による神経終末の自発放電の変化、(2)温度による内リンパ液の体積変化が遮断によりクプラへの圧を及ぼすこと、(3)中枢前庭系の速度蓄積機構との和で説明し、シムレーションを行った。その結果この遮断後の温度眼振を再現することができたので、論文にまとめ投稿した。また、内リンパ腔の立体構築を明らかにする目的で、上田がカニクイザル内リンパ腔の三次元再構築をコンピュータ上で行い、学会に発表した。西田は、鳩の頭部を拘束せずに、その動きを二台のビデオ記録した画像より、頭振の三次元解析を行う方法を確立した。ハトでは半規管を骨片でブロックすることができないので、両側の外側半規管を挫滅した後フィブリングルー内で切断し、まず回転後頭振の変化を記録した。その影響は固体差が大きく期待したものではなかった。一方、明所での回転中頭振は、正常ハトでは薄暗がりでも活発であるが、外側半規管切断後は明所のみで回転中頭振が活発であった。そこで、回転中および回転後頭振への明るさの影響を先に調べる必要がでて、検討中である。

言及状況

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こんな研究ありました:温度眼振反応の三次元分析-耳石器半規管連関について。(新井 寧子) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/11671707

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