著者
北島 満里子
出版者
千葉大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1999

正倉院薬物「冶葛」の基原植物マチン科アジア大陸系Gelsemium elegansと同属北米産系G.sempervirensについて生理活性物質の大量供給と新規薬理活性物質・生合成中間体等の取得を目指し細胞・組織培養体の取得と二次代謝成分の探索を行った。また、これら植物についてDNA系統解析を試みた。1.植物本体と細胞培養体の含有成分の比較のためG.sempervirens植物本体について含有成分の精査を行った。その結果、茎部メタノール抽出物より既知アルカロイドGelsevirine,(Z)-Akuammidine,11-Methoxyhumantenineとともに新規オキシインドールアルカロイド4種、新規イリドイド1種を含む7種の化合物を単離することができた。また、HPLCによる部位別含有アルカロイドパターンの分析を行っている。2.タイ産G.elegans、北米産G.sempervirens葉・茎部より誘導したカルスの培養を行った。大量増殖したG.sempervirensカルスでは、β-Sitosterolなどテルペン4種が単離されたがアルカロイドは認められず、アルカロイド生産酵素系が発現していないことがわかった。また、G.sempervirensの液体培養においてジャスモン酸、イーストなどの添加による含有成分の変化について検討中である。3.G.sempervirens葉・茎部を用いてアグロバクテリウム感染による毛状根の誘導を試みている。4.タイ産G.elegansと北米産G.sempervirensについて遺伝子レベルでの差異を調査するため、DNA抽出を試みた。同じくマチン科のマチン、ホウライカズラとともにシュ糖含有抽出バッファーの使用により葉部からのDNA抽出に成功した。現在種々のプライマーによるPCRを行い、検出バンドの比較を行っている。

言及状況

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松戸の野草園ではひそかにゲルセミウム・エレガンスが栽培されているのだろうか。 正倉院薬物「冶葛」と関連ゲルセミウム属植物に関する化学的研究 https://t.co/Y1r7MfL7hD
余談ですが、日本には756年に冶葛(漢方薬)として14kgものゲルセミウム エレガンスが正倉院に収められています。 しかし、その後僅か100年の内に600gにまで減り、現存するのは僅かに400g足らず。 やはり暗殺に使われたのでしょうかね。 https://t.co/lqAnIemSQI

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