著者
山本 仁志
出版者
立正大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-07-10 (Released:2015-07-14)

ソーシャルメディアの発展が政治的議論において熟議を深めるのか、意見の分断化・極端化をもたらすのかを分析するために、Twitterユーザのメディア接触の分断化を測定・分析した。本年度は党派性に基づいた日本のニュースオーディエンスの分断化の程度を検証するため、ツイッターのクロールデータとサーベイデータを組み合わせた分析を行った。具体的には、国会議員とニュースメディアのアカウントをともにフォローしているツイッターユーザを対象として、国会議員の党派性得点とクロールされたフォローパタンを用いてツイッターユーザの党派性を推定した。包括的なクロールデータを用いることのメリットは、実験では明らかにならない分断化の程度を明らかにすることができる点にある。実験状況では党派的な選択的接触は繰り返し確認されるものの、それが現実社会でどの程度のスケールで生じているのかについてはメディア接触の測定誤差の問題もあって明らかではない。ツイッターではAPIを用いて網羅的にデータをクロールすることが可能であり、このことによってTwitter上でのオーディエンスの分断化のスケールを評価することができる。その結果、新聞主要3紙のフォロワーについてはイデオロギーの分断化は観察されなかったが、中堅紙でイデオロギー色の強い新聞のフォロワーに関しては明確な分断化が観察された。また、社会において意見・規範がどのように生成され共有化されていくのかのメカニズムを分析するためのシミュレーションモデルの構築と分析をおこなった。社会に様々な規範が混在する状況を「規範の生態系」として捉え、ゲーム理論のモデルを用いて社会のモデルを構成した。その際、生態系の中での規範の進化を計算するために遺伝的アルゴリズムという手法を用いて分析モデルを構築した。

言及状況

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これの成果(今年度分の予算も確保済)? KAKEN | ソーシャルメディアにおける世論の極化メカニズムの解明 (KAKENHI-PROJECT-15KT0133) https://t.co/DJxoWLY7Xq

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