- 著者
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大黒 徹
- 出版者
- 北陸大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2016-04-01
ファビピラビルは、抗インフルエンザウイルス薬として承認されたが、RNAウイルスに広く効果を示す。そこでファビピラビルとその誘導体で、他のRNAウイルスにどの誘導体が最も効果が高いかを検討した。実験にはポリオウイルスを使用し、薬剤はファビピラビルの6位のフッ素を水素、塩素、臭素に置換した誘導体を用いた。インフルエンザウイルスでは、ファビピラビルより6位を水素置換した誘導体の方が効果が高いという報告があるが、ポリオウイルスでは、ファビピラビルが最も高い抗ウイルス効果を示し、塩素置換、臭素置換体は効果が低かった。ファビピラビルやその誘導体の抗ウイルス効果はウイルスの種類によって異なると考えられる。