著者
高橋 征仁
出版者
山口大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は、災害時の緊急避難行動にみられるヒューマン・エラーを進化心理学の観点から捉え直すことで、その基本特性および制御方法を解明することを目的とした。東日本大震災にかんする国交省の避難行動調査の2次分析を行ったところ、情報収集や家族保護、職務遂行などの社会的行動が避難行動の遅延要因であることがわかった。また、「田んぼを見に行く」ようなスカウティング行動は、30歳代と60歳代の男性に典型的にみられ、性選択と血縁選択が2重に影響していることが示唆された。

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