著者
二又 政之 松田 直樹 清水 敏美 増田 光俊
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

1.単一分子感度ラマン分光法の確立:(a)化学的増強メカニズムに関して,Agナノ粒子は,アモルファスカーボン等に覆われており,色素の第1層吸着が抑えられるために,大きなSERS増強度は得られない。(b)しかし,塩化物イオン等を添加すると,表面化学種が置換され,カチオン性色素が静電的に強く吸着できるようになる結果,銀粒子間のナノギャップに存在する色素が,巨大SERS信号を与える。このとき色素の発光スペクトルがバルク状態とは大きく変化し,銀ナノ粒子と色素間に電子移動相互作用が働いていることが判明した。(c)これに対して,シアン化物イオン等は排他的に吸着し,表面化学種と銀ナノ粒子を溶解する結果,SERSがクエンチされる。3次元時間領域差分法で,平均ナノギャップがハロゲン化物イオン添加前の1nmから2nmにわずかに開くことで,活性化の過程で測定されたLSPピークの短波長シフトが再現された。以上のように,SERSの化学的増強効果に関して,アニオンによるSERS活性化およびクエンチの微視的過程が,ここで初めて明らかになった。また,単一分子感度までは得られないが,通常の金属蒸着膜やコロイド集合体よりは2-3桁大きな増強度を再現性よく与える金属ナノ構造を,電子ビーム,ナノ粒子オーバレーヤなどのリソグラフィ技術を用いて形成し,生体分子への超高感度分析・定量分析性を確かめた。2.近接場振動分光法の確立:AFM型近接場ラマン分光を電極/溶液界面に適用するために,倒立型顕微鏡のX-Yステージを改良し,ITO電極を基板とする3電極式溶液セル,AFMや分光器を有する測定装置を構築した。この装置により,溶液中のナノ構造体のトポグラフィやその近接場イメージと,チップ増強ラマン信号の検出に成功した。感度と空間分解能改善のために,プローブへの金属ナノ構造形成を進めた。

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こんな研究ありました:固液界面の単一分子挙動解析のための超高感度・超解像振動分光法の確立(二又 政之) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/17350013
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