著者
可知 悠子
出版者
北里大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2018-04-01

H30年度は、マタニティハラスメントのその母子の健康や退職への影響について、文献調査や関係者へのヒヤリングを行い、その結果に基づいて研究計画書ならびにアンケート調査票を作成し、倫理審査への申請を行った。また、調査対象となる産婦人科にて、調査フローについての相談も行った。文献調査では、国内外においてマタニティハラスメントの母子の健康への影響についての研究は見当たらなかった。職場における心理社会的・物理的・化学的曝露については、数は少ないものの知見があったため、結果を整理した。ヒヤリングでは、NPO法人マタニティネットのメンバーに被害の状況と、マタニティハラスメントの要因と考えられる職場環境について、聞き取りを行った。以前よりも、退職勧奨や配置転換などのわかりやすいマタニティハラスメントは減少し、「もっぱら雑用をさせる」や「情報を共有しない」といった嫌がらせのような立証しにくいケースが増えているとのことであった。また、長時間労働や職場における男女差別が依然としてマタニティハラスメントの要因として存在すること、母性保護に関する法整備が整ってきているにも関わらず、現場の理解が浸透しておらず、裁判に持ちこんだとしても罰則がないため、声を上げる女性が減っているなどの声も挙げられた。なお、倫理審査については、現在結果待ちである。

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