- 著者
-
菊本 智之
- 出版者
- 浜松大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2007
本研究では、近世武芸や社会、武芸界に影響を与えたのは、武芸の達人・名人といった個人ではなく、政治を主導した時の権力者の武芸思想であるという立場から、為政者の武芸実践とそこで培われた思想、武芸政策について研究を進めた。特に8代将軍・徳川吉宗以降、改革期の老中には吉宗と定信の血統が名を連ねている。定信の養子先・久松松平家で実践された起倒流柔道を中心にその思想が受け継がれ、武士階級はじめ武芸界に様々な形で影響を与えていったことを明らかにした。