著者
橋爪 脩
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

細胞内Mg2+を排出するトランスポーターCNNMの変異体線虫は、腸細胞でのMg2+蓄積によりミトコンドリアの活性酸素種(ROS)が増加し寿命が短くなる。ATPレベルも上昇していたことからミトコンドリアのエネルギー代謝異常が考えられた。Mg2+蓄積はがん悪性化への寄与も示唆されている。そこで、本研究では培養細胞や線虫、マウスを用いて過剰なMg2+によるミトコンドリアでのATPとROS過剰産生のメカニズム、そしてがん悪性化への寄与を明らかにし、Mg2+を排出するトランスポーターであるCNNMが進化的に高度に保存され、細胞内でのMg2+の過剰蓄積を回避する機構が存在する生物学的意義の解明を目指す。

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