- 著者
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林 洋子
木島 隆康
- 出版者
- 京都造形芸術大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2008
画家・藤田嗣治が、1920年のパリで国際的な名声を得た最大の理由に、彼が確立した「乳白色の下地」に、裸婦や静物を細く黒い輪郭線で描く独創的な技法が挙げられる。油性の地塗層に水性の墨で描く物理的な謎を生前の彼は秘密とし、死後も長らく詳細がわからなかった。本研究を通じて行われた、近年の作品修復成果の分析、技法再現、文献調査の照合によって、その秘密が「タルク(ケイ素とマグネシウムの水酸化物)」にあることが判明した。