著者
小栗 寛史
出版者
岡山大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2020-04-01

国際法学においては、いわゆる「長い19世紀」を通して法実証主義が台頭し、それ以前に優勢であった自然国際法論に代替したと評価されてきた。しかしながら、同時期に上梓された文献を参照する限り、実際には近代国際法完成期及び戦間期を通して自然国際法論を採用する論者は少なくなかったことが判明する。このような研究状況に鑑み、本研究は、これまで十分に検討されてこなかった近代国際法完成期及びその後の戦間期における自然国際法論の内実を解明し、それらが国際法史においてどのような意味をもった営みであったのかという点を考察するものである。

言及状況

Twitter (2 users, 3 posts, 2 favorites)

『民主主義の本質と価値』で知られるケルゼンは、法実証主義の極北といえる純粋法学を提唱研究したが、法の根本規範に苦慮させられることとなる。 ケルゼンがその晩年、自然法思想に淵源をもつ国際法に近付き、研究を重ねたのは当然の帰結といえよう。 https://t.co/o14yKQWVwE https://t.co/8tJCEIdudV

収集済み URL リスト