- 著者
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與那覇 潤
- 出版者
- 愛知県立大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2010-04-01
本研究は過去、および同時代の日本人たちが明治維新に対して抱いていた複雑な感情を掘り起こすことを目的としている。しばしば言われる、日本人は自らの近代化の成功を誇りとしてきたとする通説的見解に反して、本研究は、多くの日本人の思想家・表現者たちが明治維新に対してむしろ両義的、ないし時として敵対的な姿勢を示してきたという事実を明るみに出す。具体的に取り上げられるのは、小津安二郎、内藤湖南、山本七平などの作品である。