著者
鈴木 真
出版者
ノートルダム清心女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は,清朝(1636~1912)康煕年間(1662~1722)の政権上層部の権力構造を,主に当該時期の皇位継承問題を題材として分析し,康煕朝中期の宮廷政没史の実態を明らかにしたものである。皇帝(康煕帝玄〓)・旗王(有力皇族)・権門(有力満洲貴族)の三者間の関係を,清朝の軍事・社会制度である八旗の支配原理の中で捉え直し分析することに主眼を置き,これらの複雑な権力構造の下,一見すると中華王朝的な皇太子冊立がおこなわれたと指摘した。さらに皇太子廃嫡後における諸皇子の擡頭・失脚や,つづく康熙帝の後継者指名と雍親王即位の理由も,そうした権力構造の存在に求められることを指摘した。

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