- 著者
-
井上 英治
- 出版者
- 京都大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2011
本研究では、野生ゴリラの糞から抽出したDNAを分析し、おもに単雄集団を形成するゴリラで、複数の集団を含む地域集団(コミュニティ)のオスの遺伝構造を明らかにした。ニシローランドゴリラとヒガシローランドゴリラの分析の結果、未成熟個体の移籍の様式はそれそれで異なるが、両亜種とも地域集団のオスは遺伝的に多様であることがわかった。この結果は、ゴリラのコミュニティが父系的でないことを示唆している。チンパンジーはオスが集団に残る父系的な社会であり、ゴリラとチンパンジーの地域集団のオスの遺伝構造は異なると考えられる。