著者
牛島 佳代 成 元哲 守山 正樹 田中 美加
出版者
愛知県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の目的は、福島原発事故が母子の心身の健康に与えた影響を明らかにし、支援策を構築することである。分析には、2013年から毎年実施している福島県中通り9市町村の2008年度出生児の母親に対する社会疫学調査と面接調査データを用いた。結果、一貫してSQDで評価されるうつであった人は12.7%、うつ維持には低収入、放射能の対処をめぐる認識のずれ、経済的負担感が関連していた。また、うつ状態を脱した人も事故により生じた新しい日常への適応のあり方を模索していた。福島の母子がレジリエンスを獲得するためには、母親が抱く将来の健康不安に対して真摯に向き合い、継続的な医療補償システムを構築することが必要である。

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『災害ストレスに脆弱な母子に対する心理社会的支援とそのためのシステム構築』 https://t.co/RPeEt96kTU 約2000万

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