著者
西村 裕一
出版者
北海道大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究の目的は、当時東大生であった穂積八束が明治15年の「主権論争」で論陣を張っていたことに着目し、「憲法学者」となってからの彼の議論に「明治15年の日本社会」が与えた影響を分析することにある。この点、穂積八束の憲法学を特徴づけるものと考えられてきた「国体」概念や国体政体二元論の形成過程を検討する中で、これらの議論が従来考えられていた以上に「主権論争」という磁場に強い影響を受けていたことが明らかになった。これにより、日本憲法学の創始者ともいえる穂積の憲法学について、従来の議論が十分な関心を払っていなかったと思われる「明治日本」からの影響の一端を明らかにできたのではないかと考えている。

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こんな研究ありました:日本憲法学の源流――穂積八束と明治15年の「主権論争」(西村 裕一) http://t.co/T33QMnrlhM

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