著者
杉山 勝三
出版者
岡山大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

1.ヒスタチン類の分離、精製ヒスタミン遊離物質として、ヒト唾液から分離した高ヒスチジン含有ペプチド、F-Aは1988年にヒスタチン5と命名されたものと同一ペプチドであった。そこで酸性下に熱処理した唾液からヘパリンカラムと高速液クロ(HPLC)を用いてヒスタチン1、3および5を同時に迅速精製する方法を開発した。唾液中に存在するヒスタチン1、3と5の割合は1:1:1であった。これらのアミノ酸組成および一次構造を決定した。2.ヒスタチン類のヒスタミン遊離機構精製したヒスタチン類を用いてラット腹腔から分離した肥満細胞からのヒスタミン遊離の機構について検討した結果 1)ヒスタチン類によるヒスタミン遊離は濃度依存的におこり、ED_<50>はヒスタチン3と5は13μM、ヒスタチン1は100μMであり、ペプチドの塩基性の強さと分子量に関係していた。2)このヒスタミン遊離反応は温度に依存しており27°ー37℃に至適温度があり、pHは中性から酸性側で著明であった。3)温度37℃において反応は10秒以内に最大に達した。4)このヒスタミン遊離は肥満細胞内の乳酸脱水素酵素の漏出を伴わなかった。従ってヒスタチンによるヒスタミン遊離は開口分泌様式によるものと考えられる。3.ヒスタチン類の抗菌作用の機構1)カブトガニの血球抽出液を用いるLimulus testにおいてグラム陰性菌の内毒素成分リポポリサッカリド(LPS)によるゲル形成反応をヒスタチンは阻害した。2)感作血球から補体による溶血反応はLPSにより阻害されるが、ヒスタチンはこの阻害を反転した。3)LPSとヒスタチンはゲル内沈降物を形成した。以上の成績は唾液中には一群のヒスタチンが存在し、口腔内の自然防禦成分として役立っていることを示唆している。

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