著者
山本 和生 マジェティック サラ
出版者
一般財団法人ファインセラミックスセンター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

磁性ナノ粒子自己組織化膜に形成される集団的に各粒子の磁化が揃う「超強磁性現象」の特徴を,電子線ホログラフィーとローレンツ顕微鏡法を用いて解明することが目的である.ホログラフィー観察の結果,超強磁性の磁区構造はミクロンオーダーであり,温度変化により磁壁が移動することがわかった.また,超強磁性-超常磁性転移の観察にも成功した.動的ローレンツ顕微鏡法により,100-300nmの領域で磁化が強く揃っており,その領域の磁化ベクトルが高速に回転していることが明らかになった.
著者
フィッシャー クレイグ
出版者
一般財団法人ファインセラミックスセンター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究ではエネルギーデバイスを構成する材料の特性に重要な影響を与える異相界面に着目し,先端的理論計算を用いて電子・原子レベルでの解析を行った.これまで研究例が少ない2つの酸化物の間の界面に注目して,幾つかの整合性のよい界面の安定構造や結合力,電子状態などの特性を解明し,実験結果と比較した.具体的には実験で観察された薄膜における粒界・表面または異相界面を系統的に検討した.界面近傍の歪が特性にとって特に重要であることがわかった.これらの結果は材料の構造・特性の解明だけではなく,より効率的な異相界面計算手法の開発にも寄与すると期待される.