著者
室井 寿明
出版者
一般財団法人運輸政策研究機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

首都直下地震を想定し,首都圏における鉄道の長期途絶時における代替輸送手段としてバスによる輸送を検討するための技術的課題を整理し,またその効果について検証した.まず,鉄道は大量輸送交通機関であり,一般的にバスは鉄道と比較して輸送力が極めて小さいため,バスで鉄道を完全に代替することは困難である.しかし,バスの運用の方法によって効果的な輸送が可能になること,および首都圏は鉄道網が高密に存在するため,鉄道が被災しても他の鉄道による迂回が利用可能であれば,バスによる代替輸送手段も有効になるということが分かった.