著者
室井 寿明 森地 茂
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.181-192, 2010 (Released:2017-11-29)
参考文献数
22
被引用文献数
1

都市において大震災が発生した場合,複数の都市鉄道路線で復旧に数ヶ月もの期間を要する恐れがあり,鉄道の長期途絶が経済社会活動の停滞に与える影響は極めて大きく,代替交通手段の確保が必要である.そこで本研究では,鉄道が復旧するまでの交通機関として代行バスに着目した.まず,阪神・淡路大震災時の代行バスの成果と課題を整理し,その技術的・制度的工夫および成果と課題について把握し,震災時の都市鉄道の効果的な代行バスの運行に資するための提案を試みた.
著者
室井 寿明
出版者
一般財団法人運輸政策研究機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

首都直下地震を想定し,首都圏における鉄道の長期途絶時における代替輸送手段としてバスによる輸送を検討するための技術的課題を整理し,またその効果について検証した.まず,鉄道は大量輸送交通機関であり,一般的にバスは鉄道と比較して輸送力が極めて小さいため,バスで鉄道を完全に代替することは困難である.しかし,バスの運用の方法によって効果的な輸送が可能になること,および首都圏は鉄道網が高密に存在するため,鉄道が被災しても他の鉄道による迂回が利用可能であれば,バスによる代替輸送手段も有効になるということが分かった.