著者
津曲 俊太郎
出版者
地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所)
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

リンゴ、モモなどバラ科果物を中心とした果物アレルギーは自然寛解の可能性が低く現時点では確立した治療法がない。我々は先行研究でバラ科果物アレルギーに対するシラカバ花粉アレルゲンを用いた皮下免疫療法を実施し79%で臨床的有効性を示したが、治療効果を評価する経口負荷試験が煩雑で難しいことを実感した。本研究では、より生体の反応に近く食物アレルギー臨床症状と一致性の高い末梢血好塩基球活性化検査を利用して本治療法の有効性を客観的に評価するとともに、長期観察による寛解へのメカニズムの解明を目的とする。最終的には治療プロトコールを確立し本治療法がバラ科果物アレルギーの根治療法として今後普及することを目指す。