著者
水野 敦子
出版者
山陽女子短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、チカーノ文学とカリブ海文学を代表する、アメリカ南西部のルドルフォ・アナーヤ(1937-)、及びマルチニックのエドゥアール・グリッサン(1928‐2011)とパトリック・シャモアゾー(1953‐)を中心に、南北アメリカ大陸を視野に入れたアメリカスの視点から両地域の文学を考察し、アメリカ合州国の真のあるべき姿を追求した。彼らの文学における、土地や身体との神秘的関係をもつ想像力、共同体意識やエコロジカルな思想は、ナショナリズムを超えて、他者との連帯の想像力に行き着いている。