著者
山口 貴之
出版者
岩手県農業研究センタ-
巻号頁・発行日
no.15, pp.1-45, 2016 (Released:2016-10-20)
著者
菅野 史拓 児玉 勝雄 菅原 英範
出版者
岩手県農業研究センタ-
雑誌
岩手県農業研究センター研究報告 (ISSN:13464035)
巻号頁・発行日
no.2, pp.131-136, 2001-12

キャベツの種子重量は、軽いものから重いものまでほぼ正規分布に近い分布を示していた。種子重量が軽い種子からは小さな苗が、重い種子からは大きな苗が生産され、軽い種子ほど生育がばらつく傾向にあった。種子重量の違いによる苗の生育差は、活着に影響を与えており、定植後もその生育差が縮まることはなかった。そのため、キャベツの生育斉一化のためには、種子重量を揃える必要があると考えられる。また、小さな種子は、登熟前の未熟な種子を多く含み、発芽が弱く生育がばらつく傾向にあることから、除去する事が必要である。
著者
高橋 好範 和野 重美 吉田 宏
出版者
岩手県農業研究センタ-
雑誌
岩手県農業研究センター研究報告 (ISSN:13464035)
巻号頁・発行日
no.3, pp.121-127, 2003-03
被引用文献数
1 1

岩手県の県中北部でも栽培可能な早生の酒造好適米品種「ぎんおとめ」について、心白発現率40%以上で検査等級1等以上を確保することと、70%搗精白米中の粗タンパク質含有率が5.7%以下となることを特に重視して栽培法を検討した。心白発現率や検査等級、および白米中粗タンパク質含有率等の酒造好適米品としての品質を確保するためには目標生育量としてm2当たり籾数で21~29千粒/m2程度とすることが重要であると判断した。これを確保するための施肥法としては、基肥は標肥とし幼形期の栄養診断指標を基に追肥の要否判定を行い、追肥を行う場合には減分期を重点時期とする。減分期追肥は幼形期追肥に比較して籾数が低下することや白米中の粗タンパク質含有率をやや上昇させる点で不利であるが、登熟歩合や心白発現率は減分期追肥が有利であることや、障害不稔に対するリスクも考慮して総合的に減分期が有利と判断した。追肥時期を減分期にすることによる粗タンパク質含有率の上昇割合は小さく、目標m2当たり籾数の範囲内であれば酒造適性基準の範囲内に十分制御可能である。「ぎんおとめ」の葉色は「たかねみのり」などに比較してかなり淡いことから、追肥の要否判定の際には注意を要する。品質を重視した刈取り適期は出穂後の積算平均気温で1000~1100℃を確保した頃である。