著者
Choi Byung-Soo
出版者
ERATO湊離散構造処理系プロジェクト
巻号頁・発行日
2011-06

現在,注目されている「エラーに強い」量子計算のスキームであるTopologicalQuantum Computer について,その動作原理を簡単に説明した後,その設計のために必要な最適化問題に関する定式化を行う.
著者
倉井 龍太郎
出版者
ERATO湊離散構造処理系プロジェクト
巻号頁・発行日
2011-06

インターネットの本格的な普及から十数年が経過し、成熟しつつあるように見えるWebサービス業界ですが、現在も驚くべき速度で技術革新や新たなサービスが生まれています。なかでもTwitterやFacebookといったリアルタイム性が高く、そしてソーシャルな関係性をもったサービスは高い関心を集めています。一方で各サービスが扱うデータベースはより大量かつ高速な処理が求められており、RDBMSだけでは対処できず、NoSQLと呼ばれるSQLに代わるDBシステムが台頭しはじめています。またWebサービスを通じて集積された巨大なデータに対してはMapReduce(Hadoop)を利用したデータマイニング・機械学習が、クライアントサイドに対しては、スマートフォンに向けたアプリケーション開発が注目されるなど、幅広く様々な技術がWeb業界と関わるようになっています。今回はこれらの現在注目されている技術やサービスについて、株式会社はてなでの研究開発事例も交えながら解説します。また、はてなでの研究開発事例については、現在Webで注目されているドキュメントの発見、ドキュメントのクラスタリングとトピック抽出といった研究事例、スマートフォンアプリ開発動向について説明させていただきます。
著者
白井 康之
出版者
ERATO湊離散構造処理系プロジェクト
巻号頁・発行日
2011-06

個人情報をはじめとする機微なデータから個人が特定されないようにする技術は,近年の個人の行動履歴情報の利活用の進展に伴い,特にデータマイニングの分野で注目を集めている.k匿名性をはじめとする匿名化技術は,基本的にはデータ項目の組み合わせ問題に帰着するが,匿名化されたデータの効率的な管理という側面から見れば,ZDDをはじめとしたデータベースの効率的な管理手段が必要とされる分野である.本発表では,データの匿名化が必要とされる背景や研究動向等のサーベイを行った上で,必要とされる匿名化技術の概要ならびにZDD によるコーディング手法に関する検討結果について触れる.
著者
伝住 周平
出版者
ERATO湊離散構造処理系プロジェクト
巻号頁・発行日
2011-06

2010年度科学技術振興機構ERATO湊離散構造処理系プロジェクト講究録. p.398-400.
出版者
ERATO湊離散構造処理系プロジェクト
巻号頁・発行日
2011-06

近年、コンピュータで処理すべきデータの量がムーアの法則を超える勢いで急激に増加している。このような大量のデータを処理するのに適し、かつ並列計算をあまり意識せず記述できる並列計算の枠組みとして、ワークフローというものが知られている。本講演では次のことについて発表予定である。1. ワークフローとはどのようなものか 2. GXPmake というワークフローシステムの説明と実際のデモ(Povray) 3. ファイルアクセスログと可視化について 4. ワークフローの実際の応用例をいくつか 5. 広域に散らばる計算機を使った時のワークフローのための遅延隠蔽方法
著者
荒井 迅
出版者
ERATO湊離散構造処理系プロジェクト
巻号頁・発行日
2011-06

位相幾何学とは、空間をぐにゃぐにゃと連続変形しても不変な性質を研究する数学であり、様々な数学の分野で重要な道具となっている。近年、より現実的な問題に位相幾何学を応用するために、計算機を用いて位相不変量を計算するアルゴリズムの開発が活発になっており、本講演ではその中の一つである計算ホモロジー理論について、その基礎とセンサーネットワークの被覆問題への応用について解説する。センサーネットワークにおいては、大量のセンサー、例えば人間の存在を感知したり、温度を測定するセンサーがあちこちにばらまかれた状況を考える。このとき、センサーたちの感知領域が、正しく目的の領域を被覆しているか、すなわちどこかに見逃しがないか、という問題が重要になる。GPSなどを用いて各センサーの位置情報を求めれば計算幾何を用いることが出来るが、消費電力を小さくおさえるためには、なるべく少ない情報で解決したい。R.Ghristらの研究により、センサーネットワークから定義されるRis複体のホモロジーを計算すれば、この被覆問題を少ない情報で綺麗に記述できる事がわかったのだが、今度は「Rips複体のホモロジーをいかに小さいコストで計算するか」という問題が生じた。この問題に対し、林和則、平岡裕章両氏との共同研究で得られた、マイヤービートリス系列を用いて分散計算をするアプローチと、Ali Jadbabaieらが進めているネットワーク上のラプラシアンを用いたアプローチを紹介する。