著者
山本 哲矢 岩田 綾子 河内 涼子 湯田 泰明 鈴木 秀俊
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J104-B, no.10, pp.792-805, 2021-10-01

国際標準化団体である3rd Generation Partnership Project (3GPP)では,第5世代移動通信システム(5G: 5th Generation mobile communication systems)の無線インタフェースの一つであるNew Radio (NR)の規格標準化が進められている.NRでは,モバイルブロードバンドの高度化(eMBB: enhanced Mobile Broadband)だけでなく,超高信頼・低遅延通信(URLLC: Ultra Reliable and Low Latency Communication)もサポートする.URLLCの基本機能は,Release 15において仕様化され,Release 16では,URLLCの適用範囲拡大のための仕様化が進められた.本論文では,URLLC実現のための基盤となる技術に焦点を当て,3GPP Release 15及びRelease 16において規格化されたNRの主要無線アクセス技術について解説するとともに,それら技術の適用効果を無線区間遅延評価により明らかにする.また,Release 17において検討されている技術課題についても紹介する.

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