著者
本多 亮也 阿部 晋士 大平 孝
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J106-C, no.1, pp.20-29, 2023-01-01

入力電力が異なる二つの高周波整流回路の合成動作において片方の高周波整流回路が動作しなくなるカットオフ現象について定量的に考察する.合成動作を解析する準備として,単体動作において高周波整流回路がカットオフする条件を導出する.カットオフ条件となる特定の出力電圧と流通角の値を導出する.この二つの特定の値を用いて,合成動作におけるカットオフ現象の理論解析を行う.結果,入力電力が小さい方の高周波整流回路がカットオフする入力電力比を発見し,定式化した.カットオフが起きる入力電力比は,入力電力が小さい方の高周波整流回路に関係なく,入力電力が大きい方の流通角のみで決まることを発見した.導出した理論を数値解析(ハーモニックバランスシミュレーション)と実機実験(6.78 MHz, 100 W)の両方で検証し,理論とよく一致していることを示した.

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