著者
浅田 峯夫 岡田 敏美
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J89-B, no.7, pp.1318-1324, 2006-07-01

山岳遭難者の探索システムとして,登山者が携帯する400 MHz帯小型発信器(ビーコン)から発信される電波を利用して捜索する方法が提案されている.そこで,遭難時を想定してビーコンを大地付近に設置あるいは積雪中に埋設した場合の伝搬距離と電波の減衰の関係について理論的な検討及び実証実験を行った.その結果,無雪時において400 MHz帯ビーコンを地上高約1.7 λあるいは0.4 λ付近に設置した場合は,大地反射の影響によって電界強度は12 dB/octで減衰し,一方,やや湿った均質な積雪中にビーコンを埋設した場合は約16 dB/octで減衰することを実証し,更に,雪の誘電率,ビーコンの埋設深さなどによって周期的に変動することを見出した.

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