4 0 0 0 炎症性腸疾患の病理学的鑑別診断―大腸病変を中心に
要旨 炎症性腸疾患を病理学的に鑑別するには,まず病変が肉眼的に,①縦走潰瘍型,②輪状潰瘍型,③円・卵円形潰瘍型,④玉石状所見・炎症性ポリポーシス型,⑤浮腫・充血・出血・びらん型,および⑥腫瘍様多発隆起型,の6基本肉眼型のどれに帰属するかを判定しなければならない.各基本肉眼型はいくつかの病変を含んでいる.次いで,基本肉眼型である基本病変の肉眼的特徴とその周辺粘膜の肉眼的特徴とを組み合わせることで,各疾患は肉眼的に診断できる.これに組織所見を加えることで,炎症性腸疾患の病理学的鑑別診断はより確実なものとなる.
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#胃と腸 11月号は炎症性腸疾患に関する特集ですが、本号とあわせて「炎症性腸疾患の病理学的鑑別診断」（渡辺英伸先生ほか、1990）も必読です！
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病理診断時の留意点や、肉眼的鑑別診断、組織学的鑑別診断、生検診断など、現在でも重要な知見が豊富に解説されています！（T）