著者
江頭 由太郎
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.823, 2012-05-24

肉芽腫とは,結節状の肉芽組織で,マクロファージ系の細胞の浸潤を伴うものである.類上皮細胞は扁平な上皮細胞様の形態のマクロファージ由来の細胞で,淡好酸性の細胞質と明瞭な核小体が特徴である.類上皮細胞の浸潤のみられる肉芽腫を類上皮細胞肉芽腫と呼ぶが,肉芽組織の構造を伴わない単なる類上皮細胞の集簇巣も類上皮細胞肉芽腫として扱われる.類上皮細胞肉芽腫には類上皮細胞が融合して形成されたと考えられている多核巨細胞もしばしば認められる.類上皮細胞肉芽腫は比較的限定された疾患にしか認められず,疾患ごとに特徴のある組織像を呈することが多いので,組織学的に類上皮細胞肉芽腫を同定し,その組織像を解析することが疾患の診断につながる. 消化管疾患で,類上皮細胞肉芽腫が認められる可能性のある疾患をTable 1に挙げる.

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★2012年増刊号「類上皮細胞肉芽腫」江頭論文(大阪医大) 江頭先生……

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