著者
波多野 和夫 浜中 淑彦
出版者
医学書院
雑誌
精神医学 (ISSN:04881281)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.93-106, 1982-01-15

Munkが実験的手段を以って精神盲Seelen—blindheitの概念を創設して後,この生理学上の新しい創造は急速に臨床研究に取り入れられた。かくしてすでに3年前,Wilbrandは有名なモノグラフ原注2)に於いて,それまでの症例をまとめ,自から行った重要な観察を加え,後に議論の対象となるはずである現象に対する極めて詳細な理論をも提出することによって,精神盲の臨床の章を総括的に記述し,ある一定の合意を取り付けるという課題に取り組むことが出来たのであった。 Wilbrandの著書以来,精神盲の特殊な問題に対する詳細な臨床的研究は私の知る限りでは公表されていない。しかし近縁領域たる読字障害や書字障害,あるいは半盲や失語の関連については多くの著者によって専門的研究が行われている。私はここでBrandenburg原注3), Batterham原注4),Bruns und Stoelting原注5), Freund原注6)の研究を挙げておく。さらに「失行と失語」という表題の下に精神盲の症状をも考察したAllen Starrの研究も知られているが細部に渡る詳細な観察が行われたわけではない。

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「H.Lissauer—精神盲の症例とその理論的考察」第1回から第3回まで連載がある。読みたいけど『精神医学』、医学部分館かあ…遠いなあ。 https://t.co/xwjpgWwPBu

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