著者
三村 孝 伊藤 國彦
出版者
医学書院
雑誌
臨床外科 (ISSN:03869857)
巻号頁・発行日
vol.46, no.12, pp.1327-1334, 1991-11-20

発育が緩慢で予後が良好な甲状腺腺癌のなかにあって,小児甲状腺癌は成人と異なった病態を呈する.進行が早いものが多く,頸部リンパ節転移が90%以上に,遠隔転移,特に肺転移が20%近くみられる.進行癌が多いにもかかわらず生命に対する予後は良好である.リンパ節転移のほか腺内転移も多く,甲状腺全摘とリンパ節郭清が理想的手術ではあるが,全摘に伴う反回神経麻痺,永久性テタニーなどの発生率も高く,甲状腺機能低下症の発生も小児にとっては問題であり,必要かつ十分な手術に止めるべきであるとの意見も少なくない.遠隔転移に対しては,甲状腺全摘後131Iによる内照射が行われる.

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@sivad 「発育が緩慢で予後が良好な甲状腺腺癌のなかにあって,小児甲状腺癌は成人と異なった病態を呈する.進行が早いものが多く,頸部リンパ節転移が90%以上に,遠隔転移,特に肺転移が20%近くみられる.」 https://t.co/OPbaKmHrUC

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