著者
三村 孝 伊藤 國彦
出版者
医学書院
雑誌
臨床外科 (ISSN:03869857)
巻号頁・発行日
vol.46, no.12, pp.1327-1334, 1991-11-20

発育が緩慢で予後が良好な甲状腺腺癌のなかにあって,小児甲状腺癌は成人と異なった病態を呈する.進行が早いものが多く,頸部リンパ節転移が90%以上に,遠隔転移,特に肺転移が20%近くみられる.進行癌が多いにもかかわらず生命に対する予後は良好である.リンパ節転移のほか腺内転移も多く,甲状腺全摘とリンパ節郭清が理想的手術ではあるが,全摘に伴う反回神経麻痺,永久性テタニーなどの発生率も高く,甲状腺機能低下症の発生も小児にとっては問題であり,必要かつ十分な手術に止めるべきであるとの意見も少なくない.遠隔転移に対しては,甲状腺全摘後131Iによる内照射が行われる.
著者
三村 孝俊 嶋田 かをる 多久島 寛孝 與座 嘉康 山鹿 敏臣 高橋 徹
出版者
熊本保健科学大学
雑誌
保健科学研究誌 (ISSN:13487043)
巻号頁・発行日
no.6, pp.15-22, 2009-03-31

熊本保健科学大学では2010年より「敷地内全面禁煙」を実行することを決定し,目標実現のために平成20年度にプロジェクトチームが発足している。その行動支援として現在の状況を把握することが重要であると考え,学生の喫煙に対する実態調査を行なった。調査の内容は [1]回答者の属性,[2]喫煙の状況,[3]喫煙経験と今後の禁煙意向,[4]たばこに対する態度,[5]日本看護協会の「たばこ対策」の認知と賛同意向,の5項目に大別して行なった。その結果,全学生の喫煙率は8.3%であった。また喫煙経験者のはじめての喫煙経験は10〜15歳と低年齢から始まっているが大学に入学してからも喫煙を始める機会があり,大学での友人や周囲の影響が大きいことが判明した。彼らは喫煙行動の理由として緊張の緩和や気分転換をあげており,さらに酒席の機会も喫煙行動を促している。一方,喫煙者の禁煙に関する関心は低くない。禁煙の理由として「健康」,「たばこ代」そして「医療従事者としての自覚」がある。喫煙による健康被害として呼吸器や循環器疾患については認知されていた。そして,「たばこ」について知りたい情報としては「受動喫煙による疾病」と「禁煙したい人への支援組織」が多かった。なお,非喫煙者に「喫煙問題に対する対策について関心がない」という者が少なからずおり,禁煙プロジェクトチームとしては無関心層の啓蒙,具体的な禁煙支援の情報を伝えていかなければならない。
著者
三村孝
雑誌
小児外科
巻号頁・発行日
vol.11, pp.1571-1577, 1979
被引用文献数
2
著者
三村孝
雑誌
小児外科
巻号頁・発行日
vol.32, pp.374-378, 2000
被引用文献数
4