著者
福田 秀樹
出版者
医学書院
雑誌
神経研究の進歩 (ISSN:00018724)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.462-470, 1996-06-10

はじめに 突然,視野の中にものが現れたり,注意を引くものがあると,その方向へすばやく目が動く。このような目の動きはサッケード(saccade)と呼ばれ,その発現には前頭前野,前頭眼野,補足眼野,頭頂連合野などの大脳皮質,大脳基底核,中脳,脳幹,小脳など脳の多くの領域が関与している(Goldbergetal,1991)。臨床神経学では,これらの領域に器質的,機能的障害があるとサッケードに異常が生じるために,サッケードは神経疾患の病態生理解明の一つの重要な指標とされてきた(Fletcher,Sharpe,1986;Hikosakaetal,1993;1995;Laskeretal,1987;Zeeetal,1976)。 しかしながら,パーキンソン病やアルツハイマー病のコントロールとなる正常な高齢者のサッケードの特徴を調べた研究では,サッケード潜時が遅れる点で一致した結果が得られているが,振幅と最大角速度については一貫しなかった(Abeletal,1983;Carteret al,1983;馬嶋ら,1981;Moschneretal,1994;Sharpe,Zackon,1987;Spooneretal,1980;蕨ら,1984;Wilsonetal,1993)。

言及状況

外部データベース (DOI)

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これが胎児の脳の体積比についての学術論文(https://t.co/V9ciN2ECZV)。 これ(https://t.co/7YBnil0XPC)は高齢者のサッケード(周りのものをキョロキョロ見てしまう行為)に関する論文。 そして、これ(https://t.co/XRTXtSXs4r)がチンパンジーの脳の発達について。

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