著者
竹山 恒寿
出版者
医学書院
雑誌
看護学雑誌 (ISSN:03869830)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.12-15, 1955-08-15

強迫観念と多幸症とを並べて比べるのはむずかしい。どちらもあまり関係がない症状だからである。しいていえば強迫観念の訴えには悲観的の気分がただよつているし,多幸症は楽観そのものだから,その点で全く対比的であるといえばいえるであろう。しかし,強迫観念は神経症だけにみられるに反し,多幸症はいろいろの精神病に際してあらわれる症状であり,そのあらわれかたや処置のしかたもちがうし,すべての点で比較できない様な相違がある。これらの症状をのべて,その取扱いかたにふれてみよう。

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