著者
岡本 仁
出版者
金原一郎記念医学医療振興財団
巻号頁・発行日
pp.43-47, 2019-02-15

脳は経験に基づき内部モデルを構築し,外界の現状と未来を予測する(予測符号化)。認知が脳内の階層的回路を可塑的に変化させて,トップダウンな予測をボトムアップな外部感覚入力と一致させる過程であるのに対して,目的達成行動は自身が行為を加えて外界を変化させることによって,ボトムアップな感覚入力を人為的に変化させ,トップダウンな予測情報に一致させる過程である(能動的推論)。内部モデルの構築とその役割を解明することは,多岐にわたる高次脳機能の作動原理を解明するうえで最も重要な課題である。 この総説は,筆者が執筆に加わった「日本学術会議提言,脳科学における国際連携体制の構築—国際脳科学フロンティア計画と国際脳科学ステーションの創設—」1)のなかで筆者が執筆した内容と一部重複する。本総説が,読者の皆さんがこの提言の全体を広く読んでいただく契機ともなれば幸いである。

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予測符号化と能動的推論による認知と意思決定 (生体の科学 70巻1号) | 医書.jp ⁦@ishojp⁩ https://t.co/YGUdUUr2NZ

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