著者
金 彪
出版者
三輪書店
巻号頁・発行日
pp.254-258, 2019-04-25

はじめに 姿勢の制御,ならびに体幹四肢の骨格筋の運動を制御するのは,4つの要素である.すなわち,大脳皮質ならびに脳幹から下行する運動系経路,小脳,大脳基底核,ならびに脊髄の運動系(前角ニューロンと介在ニューロンからなる分節回路)である.このことはよく知られているところであろう.しかし,これらの構造の相互の連結については,脊髄の臨床に携わる外科医たちには意外に正しく認識されていないことがある.その結果として,機能・生理学やモニタリングの意義解釈に関するディスカッションが間違った方向に進んでいることもあるので,再整理しておくことに意義があると考える.

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